
学名 | Urtica dioica |
英名 | Nettle, Stinging netttle |
和名 | 西洋イラク |
科・属名 | イラクサ科 |
用部 | 葉・根 |
概要
一般的なネトル(Urtica dioica)はユーラシア大陸が原産ですが、世界中に雑草として広がっています。北アメリカ産のネトルはユーラシア原産と考えられていましたが、遺伝子を調べた結果、亜種graclisが北アメリカ原産であることが分かったようです。
ネトルは、古くから浄血と造血の目的で用いられてきた歴史があります。浄血の目的ではアトピーや花粉症、リウマチなどのアレルギー疾患に用いられていました。
ネトルにはフラボノイド類やカリウム、ケイ素を豊富に含み、体内の老廃物や尿酸を排泄する利尿作用が強く、痛風や尿砂、それに尿道炎などの泌尿器系の感染症に茶剤として用いられています。ネトルの根には多糖類やフィトステロールを含み、夜間頻尿、尿閉など前立腺肥大に関連する症状に有用であることが示されています。また、ネトルの葉と根は利尿薬として用いられています。
含有成分 | フラボノイド(クエルセチン)、フラボノイド配糖体、クロロフィル1.0%-2.7%、フィトステロール(β-シトステロールなど)、β-カロチン、ビタミンC、葉酸、ミネラル(ケイ酸、カルシウム、カリウム、鉄)20%まで、刺毛にアミン類(ヒスタミン、セロトニン、アセチルコリン)、蟻酸、グルコキニン(血糖降下剤と同様な効果があることが判ってきました。しかも、低血糖を起こす心配はありません。)、リンゴ酸 |
作用 | 収れん、利尿、浄化、造血、強壮 |
適応 | リウマチ、花粉症、アトピーなどのアレルギー疾患、痛風、尿道炎、整肌、育毛、神経性湿疹、鼻血、子宮内出血、体内出血など |
禁忌 | 知られていない |
副作用 | 知られていない |
相互作用 | 知られていない |
安全性 | クラス1…適切な使用においては安全 |
補足 | ネトルの根部は多糖類やフィトステロール(β-シトステロールなど)を含み、排尿量を高め、残尿量を低下させるための良性の前立腺肥大に用いられる。 |
参考文献
- メディカルハーブ事典(日本メディカルハーブ協会)
- メディカルハーブの事典(林真一郎)
- 実用百科 ホリステックハーブ医学(デビット・ホフマン)