ウォーキング VS ランニング ― 病気を防ぐ効果は?

軽い運動で生活習慣病を防ぐことができる!

ウォーキング(中等度の運動)とランニング(強度の運動)で同じエネルギーを消費する場合、高血圧や高コレステロール血症、糖尿病のリスクに対して、ほぼ同じ効果があるということがわかりました。

生活習慣病リスクウォーキング(W)ランニング(R)差(w)-(R)
高血圧の発症リスク7.2%減少4.2%減少3.0% 有意差なし
高コレステロール血症の発症リスク7%減少4.3%減少2.7% 有意差なし
糖尿病の発症リスク12.3%減少12.1%減少0.2% 有意差なし
冠動脈疾患の発症リスク9.3%減少4.5%減少4.8% 有意差なし

すなわち、生活習慣病である糖尿病、高血圧、冠動脈疾患発症リスクは、ウォーキングとランニングでは、有意差は認められませんでした。寧ろ、ウォーキングの方が効果的のようにも見えます。

厚生労働省の目標

3メッツ以上の運動や生活動作を1日1時間合計で1週間に23メッツ・時(エクササイズ)以上としています。

定義

  • A=1メッツ=安静に座っているとき
  • B=3メッツ=普通の速さで歩いたとき
  • C=10メッツ=ランニングしたとき

目標達成するための運動時間

  1. 20分間歩いた場合
    B×20/60=1メッツ•時、即ち、3×20/60=1.メッツ•時(エクササイズ)となり、
    1週間に23メッツ・時を達成するには最低20分/日以上のウォーキングする事で目標を達成できる。
  2. 6分間ランニングした場合
    C×6/60=1メッツ•時、即ち、10×6/60=1.メッツ•時(エクササイズ)となり、
    1週間に23メッツ・時を達成するには最低6分/日以上のランニングをする事で目標を達成できる。

以上のようになり、1日当たりウォーキング最低20分以上の軽い運動を行う事で生活習慣病リスクを減少することができる事が分かってきました。健康を維持するには運動することが如何に重要であるかがいえます。
中々運動できない方でも軽い運動(1日、最低20分のウォーキング又は6分以上のランニング)をお勧めします。