柚子

柚子ミカン科・柑橘属
生薬名橙子皮(トウシヒ)
同種・近縁の西洋ハーブスウィートオレンジ、グレープフルーツ、ベルガモット、マンダリン、レモン
自生地域東北以西
生育地畑、庭

概要

名前の由来中国で酸味が重宝されていたことから、柚という木の酸を意味する「柚酸」に由来する説がある。
成分フラボノイド(ナリキンギン、ヘスぺリジン:別名 ビタミンP)、精油(皮の部分:α-ピネン、ミルセン、γ-テルピネン、シメン、リロナール、シトラール、リモネン)、アクリドン、クエン酸、β-クリプトキサンチン、ビタミンC、E、など
作用血行促進、毛細血管強化、発汗、健胃、血圧降下、血中コレステロール降下、抗アレルギー、抗菌、消炎
適応疲労、神経痛、リウマチ、冷え、腰痛、打ち身、捻挫、風邪、食欲不振、ひび、しもやけ、高血圧

ゆずの特質・成分・効能

特質

ユズ(柚、柚子)は、ミカン科の常緑植物で、柑橘類の一種です。中国揚子江上流が原産といわれている。 日本にはかなり古い時代に渡来し、奈良・平安時代にはすでに植えられていたそうです。 山口県、徳島県には原生林がある。耐寒性が強く、また耐乾、耐湿性も強い。 北は青森県の海辺まで生息する。樹は直立性で枝梢にトゲがある。

成分

ゆずの果実は、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸を多く含む。果皮には、たくさんのビタミンCが含まれ、女性の肌荒れや冷え性に効果的です。果汁はカリウム、カルシウムも多く含みます。

種の中の部分は

苦味をもつ物質リモノイドは、抗がん作用・悪玉コレステロール抑制作用がある。また、精油成分やクエン酸・ビタミン類が相乗的に働き、リウマチ・関節炎などの腫れや痛みを緩和する働きもある。
腰痛、ひざ痛、神経痛などの、炎症性の痛みにも効果がある。そのほか、カゼ、二日酔い、月経不順、膀胱炎、食欲不振、貧血などにも効果がある。

種の表面のヌルヌルの部分は

ペクチン質といい、血糖上昇の予防、コレステロール値のコントロールを行う働きがあり、ビタミンCとの相乗効果で、血行もよくする働きもある。
毛細血管の働きもよくなり、小ジワを防ぐ働き、シミ、ソバカスを薄くする働きもする。
古くは薬用としてカゼ薬に利用され、葉、果汁、種子を使った民間薬から漢方薬まであり、出血止め、トゲ傷、歯痛、生理不順など多くの病気やけがに薬効がある。
その他にも、疲労回復、肩こり、筋肉痛を予防する働きをすると言われています。
ビタミンCやフラノボイドには抗酸化作用があり、病気の原因となる活性酸素を消去する働きがある。
血中コレステロールの低下、抗ウイルス作用、抗ガン作用の働きをする。またビタミンPも含まれ、血圧低下、 脳卒中や、心筋梗塞の発作予防の働きもする。

100グラムあたりの果皮に含まれる主な成分

ビタミンC150ミリグラム
カルシウム75ミリグラム
カリウム260ミリグラム

柚子の生産量

出所:消費・安全局消費者情報官消費者の部屋(平成15年5月)

ゆずの国内生産量は、近年14,000~18,000トン程度で、平成13年には、約18,350トンが生産されています。
このうち、最も生産量が多いのは高知県(8,520トン)で、徳島県(3,435トン)、愛媛県(1,593トン)、宮崎県(977トン)、大分県(826トン)と続きます(かっこ内は平成13年の生産量)。
また、東京都では青梅市(おうめし)、桧原村(ひのはらむら)、小金井市などで14.9トン、神奈川県では秦野市(はたのし)、小田原市、藤野市などで22.6トン生産されています。
なお、ゆずは、かんきつ類の一種で、果皮(かひ)は黄色、でこぼこしていて厚く、重さは130g前後です。
香りの高い果皮を料理に添(そ)えたり、果汁をポン酢にするなど、多くの用途に使われています。

柚子(ゆず)の種の化粧水の作り方・レシピ

材料

  • 柚子(ゆず)の種(または柑橘類の種…10~20個くらい
  • 25度の焼酎…50cc~150cc
  • 容器…密封できるもの

作り方
1)熱湯消毒済みの容器に焼酎(または酒)と種を入れ、冷暗所に保管します。
2)5~7日で出来上がります。
3)時々混ぜる。
4)冷蔵庫で保管してください。

柚子(ゆず)の種のほかに、みかん、ダイダイ、レモンなどの柑橘類の種なら何でもOKです。
1番ぷるんとしたゼリー状になるのは、ダイダイの種だそうです。

注意

※柚子の種化粧水は、冷蔵庫で保管してください。
※必ず、使う前に、腕などにかぶれないかどうか確認(パッチテスト)してからお使いください。
 有効成分でも、体質によってはかぶれや湿疹などのトラブルになることもあります。
※保湿効果をより高めるにはグセリンを少々加える。
※防腐効果を高めるにはクエン酸を少々加える。