ゴーヤ

学名Momordica charantia
英名Bitter gourd, Bitter melon
別名バルサミーナ、ニガウリ、ゴーヤ
和名ツルレイシ
科・属名ウリ科・ツルレイシ属
用部果実

概要

熱帯アジアを原産とするウリ科のつる性の植物で、中国、インド、ハワイ、南米など各地で生育します。
夏のはじめに花を咲かせ、やがて、イボをもったキュウリのような30cm前後ほどの細長い果実が実ります。
ミネラルやビタミンが豊富に含まれ、中でもビタミンCの含有量はレモンの3倍にも及びます。
一般的に、お茶として服用されたり、そのまま食材として活用されており、メディカルハーブとしては、糖尿病改善効果が注目されておりまあう。
1966年にはチヤランチンと呼ばれる血糖降下成分が単離され、さらにアルカロイドのモモルジシンやインシュリンに似たペプチドなどの存在が確認されています。
ゴーヤの血糖降下作用はこうした複数の植物化学成分の相乗作用によるものと考えられ、糖尿病や合併症の予防への活用が期待されています。
また、最近ではすい臓がんへの効果が期待されているようです。

含有成分共役リノール酸、ビタミンC、苦味質(アルカロイドの一種モモルジシンやフィトステロールの一種チャランチン・スティグマステロールやコロソリン酸)、インシュリン様ペプチド、ミネラル(カリウム・カルシウム・マグネシウム)など
作用血糖調整,抗炎症、抗ウイルス、コレステロール低下、解熱
適応糖尿病の予防(Ⅱ型糖尿病)、疲労(夏バテ)
禁忌知られていない
副作用知られていない
相互作用クロルプロパミドなどの血糖降下薬の作用を増強させるとの報告がある。
安全性2012年8月30日5版発行の「メディアカルハーブ安全性ハンドブック」には未収載。
キニーネを多少含有することから、消化器系疾患の小児、高齢者や妊婦は避けた方が良いとされる。
熟していない果実(種子)や乾燥していない葉はアミグダリンを有するので注意を要する。
また、妊産婦は内服を避ける。
キニーネは、インカ帝国でけいれんや悪寒などの治療に使われていたアンデス原産のキナノキは、樹枝にキニーネを含み、マラリヤの最初の特効薬になったようです。
補足チャランチンはフィトステロール配糖体である一方、インシュリン様ペプチドにも同名のチャランチンと名付けられた成分がある。
糖尿病に関連するハーブアロエベラ、シナモン、ジンセン、ステビアなど

[ 関連文献 ]
1)抗腫瘍作用(白血病、乳がん)、ラット結腸の突然変異誘発物質の変異原性の抑制が確認されている。
  蒲原聖可『サプリメント事典』(平凡社、2004年)、pp.298-299
2)2013年、コロラド大学癌センターが、マウス実験により膵臓癌への効果が認められたと発表した。
  原文タイトル:Bitter melon juice prevents pancreatic cancer in mouse models
  原文:http://www.coloradocancerblogs.org/bitter-melon-juice-prevents-pancreatic-cancer-in-mouse-models/
3)ニガウリの血糖降下作用に関する薬理学的研究
  http://leora.co.jp/momordica_charantia_linn5.html