健康寿命とは

健康寿命とは

健康寿命の言葉はWHOが2000年に公表しており、平均寿命から介護(自立した生活ができない)を引いた数が健康寿命になります。
すなわち、健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間と定義されており、私たちが普段使う“寿命”とは区別されます。これに対し平均寿命とは、厚生労働省の「簡易生命表の概況」という調査で、「主な年齢の平均余命」としてまとめられており、最新の「平成25年簡易生命表」によると、「平均寿命は、男性は80.21年、女性が86.61年」となっております。
世界保健統計2015によると、日本の男女平均が84歳で長寿国は世界一となっています。しかし、その実態を見ると、下記のグラフに示した通り確かに日本の平均寿命は世界一ですが、平均寿命と健康寿命が大きく乖離しているのが現実です。

平均寿命と健康寿命の差
平均寿命と健康寿命の差

資料:平均寿命(平成22年)は、厚生労働省「平成22年完全生命表」
   健康寿命(平成22年)は、厚生労働科学研究費補助金「健康寿命における将来予測と生活習慣病対策の費用対効果に関する研究」

出典:厚生科学審議会地域保険健康増進栄養部会・次期国民健康づくり運動プラン策定専門委員会
   「健康日本21(第二次)の促進に関する参考資料」p25

平均寿命と健康寿命との差は、日常生活に制限のある「不健康な期間」を意味しており、平均寿命と健康寿命(日常生活に制限のない期間)の差は、平成22年で、男性 9.13年、女性12.68年となっています。
今後、平均寿命の延長に伴い、こうした健康寿命との差が拡大すれば、医療費や介護給付費の多くを消費する期間が増大することになります。疾病予防と健康増進、介護予防などによって、平均寿命と健康寿命の差を短縮することができれば、個人の生活の質の低下を防ぐとともに、社会保障負担の軽減も期待できます。今後、高齢者人口の増加に伴い、何よりも大切なことは、個人が健康でイキイキとした人生を過ごすこと、一次予防を実践する事で生活習慣病に罹患しない状況をつくることだと考えます。

 

一次予防の実践が不可欠

背景

国は、2002年に「健康増進法」を制定しました。以来、厚生労働省は国民の健康意識を高めるための健康増進活動に関する啓蒙を続けてきました。それが「健康日本21」(総論:http://www1.mhlw.go.jp/topics/kenko21_11/s0.html)です。
これは一般に、生活習慣病の予防意識を国民に促し、健康寿命を延ばすことを目指した施策と定義されています。

その背景には、2011年の年間医療費が37.8兆円にも達して国の財政を圧迫しているという現状があるからです。
調査の結果、国民の健康状態を著しく悪化させる要因は生活習慣病であることが判明しました。心臓病、脳血管疾患、ガンの3大疾病によって健康状態に問題を抱えてしまう方が非常に多かったのです。そこで厚労省は、これらの生活習慣病を予防するために身体活動、食生活、栄養、休養、運動、タバコ、アルコール、循環器、糖尿病、こころ、歯の健康、ガンの9分野の目標を設定し、健康増進に取り組んできました。

「健康日本21」の計画が期間満了を迎えた2012年の最終評価では“約6割が目標に達した”又は“改善傾向にある”との見解でしたが、医療費は2011年まで増加の一途を辿っており、解決したというにはほど遠い状況であるため、厚労省は2013年に「第二次健康日本21」計画を開始し、前回の課題に加えて“健康格差の縮小”や“喫煙率を大幅に下げること”などの目標が加えられました。
しかしながら、2014年医療費は過去最高の40兆円を突破しており、改善しているとは言いがたい状況が続いています。

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